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保育園で『こどもの日』はどんな行事をする!?『こどもの日』の意味・遊び・おやつについても

最終更新日:2021.04.12

5月の行事として、『母の日』そして『こどもの日』があります。
「『母の日』はなんとなくわかるけど、『こどもの日』ってどんな日?」
そんな保育士さんも多いのではないでしょうか?
この記事では、『こどもの日』の意味についてご紹介するとともに、保育園での行事としての取り入れ方やポイントもご紹介していきます。

そもそも『こどもの日』とは?

『こどもの日』は毎年5月5日と定められた国民の祝日で、1948年に制定されました。
『こどもの日』の趣旨としては、
「こどもの人格を重んじ、子どもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」とされています。

『端午の節句』と『こどもの日』は一緒なの?

5月5日は『端午の節句』でもあります。
では『端午の節句』と『こどもの日』の違いとは何でしょうか。

◎『節句』とは

そもそも『節句』とは、古代の中国から伝わる風習を、奈良時代に日本の生活に合わせて取り入れたもので、季節の節目に無業息災・豊作・子孫繁栄などを願い、お供え物をしたり、行事を行ったりすることです。
昔は、今よりもたくさんの節句があったのですが、江戸時代に幕府が、そのうちの5つを公的なものとして定めたことで民間行事として広がっていきました。
現代に伝わる『節句』は

となっています。

◎『端午の節句』とは

『端午の節句』は、主に武士の間で盛んにおこなわれていたため、「武士=男の子」というイメージで、男の子の成長を願うとして認識されるようになっていったといわれています。

◎『端午の節句』と『こどもの日』は厳密には一緒ではない

『こどもの日』は1948年の戦後に制定されたもので、一方『端午の節句』は江戸時代に公式で定められた祝日(明治6年までは祝日)が現代に残っているものなので、直接的には関係があるわけではないようです。
ですが、戦後の1948年に新しく祝日を制定することになった際、「日付を押しつけるのではなく、国民の感情に深くつながった、文化的な日を祝日にするべき」「春から初夏にかけての時期がよい」などの意見があったことで、昔から親しみのあった5月5日に制定されたようです。
端午の節句の風習が『こどもの日』の日付制定の要になったと考えられますね。
※実際『こどもの日』の候補として3月3日・4月1日・11月15日などの候補がいろいろあったようです。
『端午の節句』と『こどもの日』は正確には一緒ではないということは理解しておきましょう。

『こどもの日』は男の子・女の子問わず楽しみましょう♪

先にご紹介している通り『こどもの日』の趣旨は、
「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」です。
『こどもの日』の行事内容としては『端午の節句』と同じような内容になってしまいがちですが、子どもの成長をお祝し、これからの成長を祈ること、加えて、親への感謝をするということが目的だということは忘れず、男の子・女の子関係なく楽しみましょう。

こどもの日(端午の節句)に関係が深いアイテム(風習・習慣について)

では、『こどもの日』『端午の節句』に関係の深いアイテムについてご紹介します。
風習や習慣を知った上で、有意義な行事を計画しましょう。

こいのぼり

『こどもの日』には『こいのぼり』を飾る習慣があります。
中国の故事に「川の激流を登りきった鯉は龍になる」というお話があり、子どもたちに鯉のように人生の激流を乗り越えたくましく育ってほしいとの意味が込められ『こいのぼり』が飾られるようになったと言われています。

【飾り方・意味】

てっぺんに矢車と、その下に5色の吹き出しを魔除けの意味で飾ります。
吹き出しの下には、最も大きい鯉である真鯉(まごい)という黒い鯉、その下に緋鯉(緋鯉)という赤い鯉、一番下には子鯉(こごい)という青い鯉を飾ることが一般的です。
真鯉は「父親的存在」緋鯉は「母親的存在」、緋鯉は「子ども(男の子)」表していますが、現在は、様々な色や形の『こいのぼり』がありますので、従来の考え方にとらわれずに楽しく飾りましょう。

かしわ餅・ちまき

『こどもの日』シーズンには『かしわ餅』や『ちまき』を食べる習慣があります。
どちらを食べるかは地域などで違いがありますが、『かしわ餅』は関東、『ちまき』は関西地方が多いとされています。

【かしわ餅】

柏の葉でおもちを包んだものが『かしわ餅』です。柏の葉は新しい芽が出るまで古い葉が落ちないことから「家系が絶えない」「子孫繁栄」の願いを込めて食べるようになりました。

【ちまき】

米や餅などを笹の葉などで包んで蒸したものが『ちまき』です。
『ちまき』は『邪気を払う食べ物』として中国から伝わってきた食べ物で、無病息災の願いを込めて食べられるようになりました。

菖蒲(しょうぶ)

『端午の節句』は『菖蒲の節句』とも呼ばれます。
菖蒲には独特の強い香りがあり、この香りが『邪気を払う』と、昔から言い伝えられており、また、菖蒲(しょうぶ)という名前が『尚武(武道や武勇を大切だと思うということ)』や『勝負』と同じであり、菖蒲の葉も剣に形に似ているということで、様々な願いを込めて、菖蒲の葉を飾ったり、菖蒲湯に入ったりという風習ができたとされています。

鎧・兜(五月人形)

鎧・兜は武士が戦場で体を守るために身に着けていたものです。
そこから子どもの身体を守って健康に育つように願いが込められて飾られるようになりました。今では「五月人形」として鎧や兜、武将人形などが飾られるようになっています。

保育園で『こどもの日』の行事を行う際の『ねらい』とは

保育園で『こどもの日』の行事を行う際、下記のような『ねらい』を定めることができます。

『子どもの日』を通して「健康であること、成長できたこと」を感じてもらい、「周りへの感謝の気持ち」を学んでくれたら嬉しいですね。

『こどもの日』の過ごし方の具体例は?

なかなか「こどもの日』全体を、まるっと理解するのは、年齢的にまだ難しいかもしれませんが『こどもの日』らしい体験や遊び・制作を通じて『こどもの日』の意味をなんとなくでも理解してくれたら嬉しいですね。

【制作系】

こいのぼり作り

子どもたちと『こいのぼり』を作って飾るのも、良い『こどもの日』の導入になります。
年齢に合わせて色々な『こいのぼり』を作ることができますよ。

〈用意するもの〉
・こいのぼりの形をした画用紙(予め切っておく)
・目の形をかたどった画用紙やシール
・折り紙や色シール

〈作り方〉
『こいのぼり』の形にかたどった画用紙に、「色シール」や「ちぎった折り紙」を『うろこ』にみたてて貼り付け、『うろこ」ができたら、最後に『目』を貼り付ければ完成です。
カンタンな作業で『こいのぼり』が作れて、一人ひとりの個性が出る『こいのぼり』ができるので面白いですよ。
年長になるにつれて、画用紙を「切る作業などを任せる」もしくは「画用紙を紙コップにする」などの工夫をして立体的な『こいのぼり』をつくるのも面白いかもしれませんね。

兜作り

兜を手作りすれば、園児が実際にかぶることができるので、いろんな活動に利用できます。

〈用意するもの〉
・正方形の大きめの紙(新聞紙・画用紙)

〈作り方〉
① 紙を三角形に折る
② その三角形の両脇の鋭角部分を、残りの頂点に向け折こみ、正方形に折る
③ ひらひらとしている部分を対角の頂点に折る
④ ③の頂点を少し外に向かって折る
⑤ ③の部分にある「ペラっ」とした部分の頂点を、対角のちょっと下の位置(対角の位置を1とした場合の3/4くらいの位置)に一度折り、その状態から、もう一度きれいに折る
⑥ ③の部分にある残りの1枚を兜の中に入れ込み完成
個人個人で兜に色つけたりすると、個性が出て愛着もわきますね。
実際に被って遊ぶことも「こどもの日」感じることに繋がります。

【体験系】

歌ったり・手遊びやダンスをしたり

『こどもの日』の定番曲といえば『こいのぼり』です。
『こいのぼり』を作ったあとに歌うと雰囲気が出て良いですね。
他にも、『こどもの日』は『母親に感謝を伝える日』でもあるので、『ぞうさん』などの母親がテーマの歌などもいいかもしれませんね。
歌に合わせてダンスをしたり、指遊びなどの振り付けをしたりなどもクラスでの一体感も生まれ楽しく過ごすことができます。

かしわ餅を食べる(給食、おやつ時間)

『かしわ餅』を、給食時やおやつ時間に食べることで、『こどもの日』を味覚で親しむという方法もあります。『かしわ餅』を目で見て、実際に食べてみて、柏の葉の匂いや形・手触りなどを体験することは非常に有意義です。
ただ、お餅なので喉に詰まるという危険性もありますので、「よく噛んでたべること」「少しずつ食べること」など声がけは何度もするようにしましょう。
『かしわ餅』は保育園でつくってもよいですが、少々面倒という時は、柏の葉だけ用意して、別で購入した大福餅を『柏の葉』で包むだけでも十分に『かしわ餅』になりますよ。

【読み聞かせ系】

絵本を読み聞かせる

『こどもの日』を題材とした絵本はたくさんあります。
絵本は、子ども向けに『こどもの日』の意味をわかりやすく伝える工夫がなされているので、子どもに説明しやすいかもしれません。

オススメの絵本は
・『こいのぼりぐんぐんこどもの日』
・『ちいさなこいのぼりのぼうけん』 

などなどこどもの心を掴む名作はたくさんあります。いろいろ探してみてくださいね。他にも絵本だけでなく、『紙芝居』などでも『こどもの日』を取り扱ったものがあります。

人形劇をやる

少し準備に手間と時間がかかるかもしれませんが、『人形劇』や『ペープサート』などで『子どもの日』について、子どもたちにお話をしてあげるのもいいかもしれません。
ストーリーなどは、絵本を参考にするなどをすれば割とスムーズに作ることができますよ。

『こどもの日』を伝える際に気をつけたいポイント

適切な声がけ

これまでご紹介したとおり、『こどもの日』は『こどもの日』ならではの過ごし方ができます。
ですが、なんとなく「こいのぼり」を制作したり、「かしわ餅」を食べたりすることで、終わらせないようにしましょう。
例えば、「『こいのぼり』には、みんなが元気に成長するのを願っているんだよ」という意味をしっかりと伝えたり、「『こどもの日』は、お母さんやお父さん、おばあちゃん、おじいちゃんがみんなの成長を喜んでいるんだよ」といったことを忘れずに伝えるようにしましょう。
他にも「今日はお家にかえったら「ありがとう」と言おうね」という声がけも良いかもしれませんね。
せっかくの『こどもの日』を、なんとなく過ごすというのは避けたいですね。

『こどもの日』を飽きさせない

『こどもの日』は「周りの大人に感謝する日」でもあるので、できれば子どもたちに知ってもらいたい日です。
ですが、園児が『こどもの日』の行事に飽きたり嫌がってしまったりしてしまうと、せっかくの『子どもの日』行事が台無しになってしまいます。
保育士も楽しむのはもちろんですが、子どもたちが『こどもの日』に親しみが持てるような行事を考えましょう。

『こどもの日』は子どもの成長を祝う日でもあると同時に、周りの大人が「子どもをここまで育てたんだ」と実感する日でもあるといえます。
是非タイミングがあれば、保護者の方にも『労いの言葉』をかけてみてください。
もちろん保育士自身にも『労いの言葉」をかけましょう。『こどもの日』が子どもにとっても、保護者、保育士とっても楽しい一日でありますように。

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