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やめたい!!保育士を辞めたい!! そんな保育士のための知恵袋♪

最終更新日:2021.06.30

子供を見守り、成長を促す、充実感とやりがいのある保育士という仕事。しかし、辞めてしまう人が多い仕事でもあります。
多くの保育士が抱える『辞めたい理由』とは?保育士を辞めたいと感じている場合、どのような解決方法があるのでしょうか。
退職を決断し、実際に退職するまでの流れから、次の仕事探しのコツまで、『保育士を辞めたい保育士さん』のための知恵袋を徹底的にご紹介します。

憧れの職業『保育士』。でも…

『保育士』という職業は、小学生の『なりたい職業ランキング』に必ずと言っていいほどランクインしている職業です。実際に、小さい頃からの夢が保育士で夢を叶えた方も多いのではないでしょうか?
楽しくキラキラとしたイメージの職業ですが、憧れの保育士になったにも関わらず『辞めてしまう人が多い』という事実もあるんです。

辞める人の半分は8年未満の保育士

厚労省の調査データを見ると、1年間で保育士の仕事から離れている『約50%』が経験年数8年未満の保育士です。若い保育士ほど辞める方が多いということですね。

公営・市営保育所の離職者数の違い

公営と私営の保育所離職者の数にも大きく差があり、同調査データによると私営保育所の離職者数は公営保育所離職者の『約4倍』となっています。

※(出典)平成28年及び平成29年社会福祉施設等調査(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/content/11907000/000672997.pdf

憧れの保育士になったとはいえ、『待遇の悪さ』や『保育士独特のストレスや悩み』によって『辞めたい』と感じる人も多いんです。

保育士を辞めたい理由は・・・

「保育士を辞めたい」どんな時に思う?

子供を見守り、成長を促す保育士の仕事は、とても充実感があり、やりがいのある仕事であるということは間違いありません。
しかし、現実は『多忙でプライベートの時間が確保できない』『人間関係のストレス』など、働きづらい環境のため保育士という『仕事のやりがい』と、『その対価や待遇・環境』が釣り合っていないと感じ、『保育士を辞めたい」』真剣に悩んでしまいます。
では、多くの保育士が抱える『辞めたい理由』をご紹介します。

①膨大な仕事量

保育士のお仕事内容は、子どもたちの保育仕事だけでなく、連絡帳や保育日誌・お便りや指導案作成などの『事務・書類作成』、イベントの『準備』、イベントで使うものの『制作』に加えて、『保護者対応』など、多岐にわたります。
基本的に、日中は子供達を相手にしているので、その合間を縫ってどうにか事務作業や、書類・制作作業などの時間を確保しないといけません。当然十分な休憩時間も少なく、トイレでさえも一息つくのは一瞬だけで、それ以外は仕事に追われています。下記《②サービス残業》にも関連する話ですが、『膨大で過酷な仕事』に追われ、疲弊するため、保育士を辞めたいと思ってしまいます。

②サービス残業・持ち帰り仕事

《①膨大な仕事量》のとおり、保育士は多岐にわたる膨大なお仕事を抱えています。
しかし、勤務時間内は、ほとんど保育時間です。勤務時間内に出来る仕事の量も限られているため、終わらなかった仕事の多くは『深夜まで残業』、それでも終わらなければ、『持ち帰り仕事』や『休日出勤』をせざるを得ないのが現状です。
また、多くの残業は『サービス残業』であることが多く、働いてもその分がお給料に反映されることはなく、子供たちのためとはいえ、「何をやっているんだろう」という虚無感に駆られることも・・・
山のような仕事に追われ、『サービス残業』『持ち帰り仕事』でプライベートの時間まで奪われ、心身ともに疲弊してしまい辞めたいと思ってしまいます。

③休めない・プライベートとの両立ができない

保育士業界全体で人手不足が叫ばれています。
事実、最小限の(または、円滑な運営には少なすぎる)人数で運営している保育施設も多くあります。人手が足りないことを理由に『私用』や『体調不良』であっても休みを取れない場合や、有給をすべて消化することができない場合もあります。加えて、保育園は土日に運動会などのイベントが入ることも多く、そもそも『平日に代休をとることができない』などの理由から、保育士を辞めたいという思いにつながります。
また、結婚や育児のタイミングで離職し、生活が落ち着いたら復帰しようと考える保育士も多くいるのですが、いざ復帰を考えると、膨大な仕事量や休みが取りにくい環境などを不安に感じ『プライベートの両立ができない』と考えてしまい復職を断念することも多いです。

④体力的不安

保育士のお仕事の相手は、エネルギがー有り余る子供たちがメインです。
保育士は、一人で大勢の子供の相手をするため、とても体力の必要なお仕事です。背の低い子供を追いかけたり、抱っこしたりするなどで『腰を痛めている』保育士も多くいます。
また、シフト勤務の場合は不規則な生活リズムとなってしまい、しっかりと休めないなど、体力・気力とともに「若い間は頑張れるけど、一生続けていく自信がない」という理由から保育士を辞めたくなるようです。

⑤とにかく給料が安い

どれだけ休まず働いても、残業しても、残念なことにその対価は『10数万円』という低いお給料というのが保育士の現実です。
もちろん、すべての保育施設が低賃金ということではありませんが、保育士の平均給与が他の職種と比べても低いことは厚労省のデータを見ても明らかになっています。
やりがいのある仕事とはいえ、『頑張りに見合わない対価』だとモチベーションを保つのは難しく、給与に不満を感じ『辞めたい』という思いに繋がります。
また、昇給の可能性がない、昇給幅が狭い職場の場合は、より一層『やめたい』思いが強くなるのは当然です。

※厚生労働省「保育士の平均賃金」
https://jsite.mhlw.go.jp/miyagi-roudoukyoku/var/rev0/0119/7609/ho3.pdf

⑥人間関係

一般企業でも、辞めたい理由として『職場の人間関係・雰囲気が悪い』という理由から離職を考える方が多いのですが、特に保育業界は、男性保育士が増えたといえ、保育園はいまだ『女の園』であることが多いです。『女性ならではの人間関係』や『派閥争い』や『陰湿なイジメ』行われている事もあります。
子供の命を預かる立場の保育士の仕事は、保育士間の連携コミュニケーションが非常に大切です。人間関係がうまくいっていない中での円滑な保育活動はとても大変で、ストレスが溜まってします。
ストレスが溜まっているとはいえ、子供の前では特に辛い表情は見せないように明るく振る舞うので、よりキツく、ストレスを抱え込んでしまい、精神的な疲弊で『退職を考える』方が多くいます。

⑦保護者対応

子供を相手にする職業なので、当然その子供の『保護者』への対応もしなくてはなりません。保護者対応は子供たちの対応以上に神経を使います。とくに、モンスターペアレンツと称されるような保護者は保育園のルールを無視した『理不尽な要求』や『クレーム』などをつけるのでその対応に追われて残業が増えることや、心が疲れてしまう事も多く、保育の仕事に嫌気が差してしまいます。子供が保育園似通っている以上、保護者との付き合いは続くのでより厄介です。

⑧中堅保育士の板挟み状態

保育士3,4年目は『中堅保育士』として扱われ、後輩や、先輩から頼りにされたり相談されたりすることも増えます。後輩や先輩から相談を受ける中で、後輩と先輩の考え方のギャップに挟まれ、頭を悩ませてしまうことも多いのです。
また、どちらにも気を使わなければならず、結果自分の仕事が増えてしまうことも…。
板挟み状態から抜け出したいという思いから退職を考える人も多いようです。

⑨保育士に向いていない気がする

実際に保育士として働くと、『子供との接し方がわからない』『保護者対応がうまくいかない』など、自分自身の保育士としての『適性』に不安を感じる事もあります。経験を重ねることで徐々に慣れていったり、自分の保育観が確立されていったりするものですが、特に新人保育士は、上手にその思いに対処することができず辞めることを考えてしまいます。

⑩新人育成の負担

保育士4年目以上になれば、新人の育成を任される様になります。しかし、『通常の仕事ですら忙しいのに後輩に仕事を教える余裕がない』『そもそも後輩の育成が苦手』など後輩の育成を負担に感じて、精神的に追い詰められ、仕事を辞めたいと感じるようです。

⑪方針が合わない

保育園によって様々な特色を打ち出しています。英語や音楽にチカラを入れている施設や、否定的な言葉を使わないようにしている施設など、独自の保育方針で保育を行う施設もあります。園の方針に賛同している場合は、真摯に保育活動に向き合うことができますが、賛同できない場合は自分の目指す保育との『ギャップ』によって悩んでしまうことがあります。そんな時に、自分の保育観とマッチした保育施設に転職を考えます。

⑫その他(職場の体制や雰囲気など)

その他に。『妊娠の順番待ちの雰囲気がある』『会議の時間が無駄に感じる』『園内の業務改善に対する意識がない』など、職場の体制や雰囲気に不満があり、退職を考えるきっかけになるようです。

保育士を辞めたくなったらどうする?

保育士を辞めたいと感じている場合にどのような解決方法があるでしょうか。
保育士の仕事に絶望する前に是非参考にしてみてくださいね。

悩みとの向き合い方を見つける・捉え方を変える

先述の通り、保育士は人間関係や待遇などの様々な要素で悩むことがあります。保育士さんは、もともと正義感や責任感が強い方が多く悩みやすい性格であることが多く、「悩みを解決できないのは自分のせい』と自分を責めてしまいがちです。
悩みの向き合い方や、対処法は人それぞれです。まずは『自分の感情の移り変わりを理解する』ことから始めましょう。また仕事のプレッシャーなどを感じている場合は、『周りからの期待をされている』と捉えると前向きな気持になれるかもしれませんね。

ストレス解消する

辞めたいと思っている場合は、かなりのストレスを抱えているはずです。まずは『ストレスを解消』することから始めましょう。
例えば、自然に触れて気分をリフレッシュする、大声で歌う、全力ダッシュする等、あなた独自のストレス解消法を試してみましょう。ストレスを解消することで明日も頑張ろうと思えるかもしれませんね。
こちらの記事でストレス解消法をご紹介しています。

人に相談する

『辞めたい』という思いが頭によぎっている場合は、まず誰かに『相談』して話を聞いてもらいましょう。
同僚とのいざこざであれば、上司や園長に、逆にパワハラや先輩との関係であれば、同僚に相談するでも良いでしょう。
園のスタッフに相談したくない内容なら、職場以外の人間に相談しましょう。一人で抱え込んでも解決はしませんし、話を聞いてもらうことで、気分が晴れることや、解決の糸口が見つかることもあるかもしれません。また、相談することで転職の後押しになるかもしれません。まずは相談をすることで、次のステップへ進めましょう。

人それぞれだと割り切る、距離を取る

人間関係で悩んでいる場合は、「自分は自分、他人は他人」と『割り切って』接するのも良いかもしれません。生まれてきた環境、育ってきた環境も違うので、人それぞれなのは当たり前のことで、もちろん苦手な人もいるでしょう。
苦手な相手に対しては、『丁寧な言葉づかい』を心がけ、私語はぜず『仕事上の会話のみ』するなど適度な距離感たもつこと、ビジネスパートナーだと割り切って接する方が良いかもしれません。
もちろん歩み寄ることで、お互いの成長になる事もありますし、意識のすり合わせによってトラブル回避にも繋がるので、必要な情報交換はすることはもちろん大切ですが、ある程度適度な距離感『大人の対応』でのお仕事を心がけることで、心の負担が軽くなりますよ。

キャリアアップを目指す・給与交渉をする

給与に不満がある場合は、『キャリアアップ』を目指して給料アップを目指しましょう。クラス担任や、主任保育士などの役職につくと『役職手当・管理職手当』などで給料アップを期待できます。
また、2017年からの政府の取り組みで、保育士のキャリアアップを支援し、賃金の改善を図る【処遇改善等加算Ⅱ】という制度があり、基準を満たせば月額最大4万円の給与アップも目指せます。また、直接給与交渉をするのも一つの方法かもしれません。もちろん日頃の頑張りやアピールは必要ですが、給与アップの打診「給与が上がらない場合は、転職も視野にしている」と強気で交渉することで給与アップが実現する可能性もあります。
交渉を失敗してもスキルを磨き続けることで、他の待遇の良い保育施設への転職の縁が回ってくるかもしれませんね。

※保育士のキャリアアップ研修とは【処遇改善等加算Ⅱ】
https://www.hoiku-r.com/plus/matome/hoikushi-careerup.html

業務改善・環境整備に努める

保育士は業務量が多すぎて心身ともに疲弊してしまいます。今一度自分が抱えている業務を見直し、『効率化』を図りましょう。
例えば、1日の仕事をリスト化し、おおまかなタイムスケジュールを組むと段取り良く仕事が進められますし、業務の優先度も明確に可視化することができます。また時間のかかる壁面制作などはイチから作らずに、過去の制作物から使えるパーツを流用して作るなど、できるだけ『時短&効率的』に作業を進めましょう。
登降園管理やスタッフのシフト管理など、未だにアナログでの作業をしている園も多いかもしれません。アプリを活用などの『デジタル化』をすすめることも業務改善に繋がります。国もICTシステムの導入を進めています。目の前の仕事に追われるのではなく、一度業務を俯瞰で見てみる視点も必要です。取り入れられることから始めていきましょう。

保護者対応マニュアルを作る

保護者への対応が苦手、トラブル時の対応が分からなくなる場合は、先輩や上司に相談し『保護者対応マニュアル』を作成し共有しましょう。
そのマニュアルを基に研修会を実施するなどをすれば、保護者対応への不安を園のスタッフ全員で共通認識を持つことができますし、情報交換の場にも繋がります。保育士一人が抱え込まず、協力体制が整備されると良いですね。

休暇の交渉

有給休暇は労働者の当然の権利です。
そもそも、有給休暇が取得できない環境がおかしいということは間違いないのですが、実際は人手不足などで有給が取得できないのが保育業界の実情です。また、独身なのか、既婚者なのかによっても休暇を申請しやすい・申請しにくいなどの問題も園によってはあるかもしれません。
ですが、工夫をすれば、すべての保育士が平等に有給を取得出来るようになるかもしれませんよ。例えば、保育園のイベントが少ない夏シーズンに、保育士間で調整を行うことで、みんなが平等に、計画的に有給を取得することが実現できるかもしれません。
『休暇を計画的に取得できる仕組み』を考えて導入することで、不満を解消することが出来るかもしれませんね。

病院へ行く

改善を試みても、なかなか心の『モヤモヤ』が拭い取れない場合は心療内科を受診しましょう。精神的な『病の前兆』の場合もありますし、心療内科などで話を聞いてもらうだけでスッキリする可能性もあります。
また、診察を受けてもまだ仕事を『辞めたい』と思う場合や、『続けることが辛い』と感じる場合は心に大きな負担がかかっている可能性もありますので、『休職』も視野にいれましょう。休職するためには、心療内科での診断書が必要になる場合が一般的です。

思い切って転職する

「いろいろ考えたり、改善出来るものは改善したりしたけど…」「とにかく今の環境を変えたい」「このまま続けていくと心が壊れそう」など、このような場合には思い切って『転職』しましょう。
折角、保育士というすばらしい仕事に就いたんです。今の職場で働くことが辛いなら、無理して働く必要はありません。
考えてみてください。全国には4万近い数の保育施設が存在します。
今働いているのはその内の1つの保育施設です。単純に、今の環境があなたに『合っていない』だけかもしれません。転職で他の施設に移ることで、『悩みが解決』するかもしれません。自分はどのように働きたいのかを考えながら、今のまま働くことで自分が後悔する可能性がある場合は、思い切って『転職』することをおすすめします。

転職または辞めるメリット

「同僚に迷惑をかけてしまう」など考えてしまいますし、思い切って転職をする決断はなかなか難しいものです。ここで転職をするメリットをご紹介します。

心を守る

『辞めたい』と思うということは、大きなストレスがあなた自身に降り掛かっているということです。大きなストレスを抱えた状態で仕事を続けたとして、今のままでそのストレスが『いつのまにか解消される』ことはあるでしょうか?おそらくないでしょう。
むしろ、ストレスを抱えた状態で仕事を続けることで、より大きなストレスがかかることも予想できます。身体的にも精神的にもボロボロになってしまい、精神的な病気や、最悪の場合は保育の仕事を続けたくても続けられなくなる可能性もあります。
あなた自身を守れるのはあなた自身しかいません。辛い現状を続けることで何が起こるのかを今一度考えてみましょう。

時間は有限です。

『1日24時間』これは誰にでも平等に与えられたもので、これを増やすことも減らすこともできません。時間はあなたの人生(命)であるとも言えるでしょう。その人生を辛い時間に充てるよりも、豊かな時間に充てるほうが有益ではありませんか?
また、いざ転職しようとする場合、求人には年齢制限を設けてはいけないのですが、『長期的なキャリア形成のため』という理由から『35歳以下』までしか採用しないということも起こります。「チャレンジは何歳からでも出来る」という言葉はありますが、ある程度制限もかかるということは理解しておいたほうが良いでしょう。

今の時代転職は当たり前。転職先も多い

今の時代は、キャリアアップのために『転職をする』とは当たり前です。
また、保育士業界は人手不足なので転職先は『たくさん』ありますし、保育士の資格を持っている人材を求めている会社も多くあります。もちろん今働いている施設よりも待遇の良いところ、人間関係の良いところ、あなたにマッチした業務をしているところなど様々あるはずですよ。

すぐに辞めるべき職場

ここで、今すぐに辞めるべき職場についてもご紹介します。

そもそも職員の入れ替わりが激しい(離職率が高い)

『職率の高い職場』すぐに辞めるべき職場の一つです。離職率公表している保育園は少ないため、就職前に離職率を知ることは難しいですが、働いてみて離職する人の数が多いと感じる場合は離職率が高い可能性があります。
職員の入れ替わり激しい職場は、『職場環境が劣悪』な場合がほとんどですので、あなたの心が壊れる前にすぐに逃げましょう。

辞める前に考えるべきこと

「今すぐに辞めたい」と衝動的な気持ちもわかりますが、実際に保育園を辞める決心がついた場合に、考えるべきことをご紹介します。

仕事が嫌なのか?職場が嫌なのか?はっきりさせる

『辞めたい理由』をはっきりさせておきましょう。
保育士という仕事は好きだが、『職場の人間関係や待遇が嫌』で辞めたいのか、
職場に不満はないが、『保育士という仕事自体が嫌』なのか、考えはっきりとさせておきましょう。職場が嫌という理由であれば、『違う職場』を探す、保育士という仕事自体が嫌であれば、『異業種へ挑戦する』など辞めた後の行動の指針になります。

辞めた後の生活

転職先が決まっている場合は問題ありませんが、勢いで辞めてしまい、その後すぐに働かないのであれば、収入がなくなることになります。辞めた後の生活が出来るかを考え、『ある程度貯金』をしておくことや、『実家に帰る』などある程度の計画をしておくことをおすすめします。ちなみに、自己都合退職の場合、失業手当は2ヶ月の給付制限あることも知っておきましょう。※給付制限は3ヶ月となる場合もあります。

実際に辞める際に気をつけるべきこと

では、実際に辞めることを決断した際に『気をつけたいこと』や、『退職までの流れ』をご紹介します。

退職時期はいつにするか

クラス担任を担っている場合は、『辞める時期を配慮』してあげるほうが良いでしょう。
保育園にとって、そして子供たち、保護者にとって一番迷惑がかかりにくい時期は『年度末』です。
中途半端な時期にクラス担任が変わってしまうと、子どもたちは戸惑ってしまいますし、保護者からは不信感を持たれる可能性もあります。なにより同僚に迷惑を掛ける恐れがあるため、後任の手配ができるように、可能なら次年度に向けて人員配置の計画を建てる『秋頃~(10月~1月)あたり』に退職をしたい旨を伝えるようにしましょう。
また、運動会や発表会など『人手が必要なイベントの後』も退職しやすいタイミングの一つです。
できるだけ退職の時期は、保育園・子供・保護者ともに『区切り』の時期が望ましいです。
子供たちとしっかりとお別れ出来るように、また、保護者・同僚へもお礼も伝えられるような期間を設けられると良いですね。
ただし、本当に辛い場合や、体調や精神的な不調をきたしている場合、もしくはきたす可能性が高い場合は『すぐに辞めましょう』。

辞める理由を考える

退職理由は『本当のことを言う必要はありません』。
「職場環境が最悪だった」「給料が安い」「人間関係が悪い」など本当のことを言う必要はありません。言ってもいいですが、退職までの期間、人間関係が『かなり悪化』する恐れがあります。できるだけ円満退職するためにはなるべく前向きな理由を伝えましょう。嘘でも問題ありません。
また、退職の旨を伝えると必ずと言っていいほど『引き止められる(慰留)』ので、引き止められにくい理由を考えておきましょう。
「新しい業種に挑戦したい」「親の介護で実家へ戻らないといけない」「新しく挑戦したいことがある」「体力的に辛いので、一度離れたい」などがよく使われる理由です。受け入れやすく、前向きな理由を考えるようにしましょう。

有給消化は計画的に

保育士はなかなか『休暇が取りにくい職業』です。有給休暇がかなり残ったまま辞める方も多いのも事実です。辞めることがわかっている場合や決断をした場合は、『少しずつ有給を使い始める』ことをおすすめします。
また、退職の旨を伝える上で、「〇〇日から有給消化をしたい」という話し合いをしておくことも大切です。辞めることが確定したら、計画的に有給消化をするようにしましょう。

スムーズな退職までの流れ

では実際の退職までの流れをご紹介します。

①退職を考える

いつ頃に退職をするか、また退職理由を考える。また有給の使い方の計画を考える。

②退職の意向を伝える

退職の意向を、まず直属の上司に伝えましょう。その後に園長に伝えるという流れが一般的であり、スムーズです。
ここで注意しておきたいのが、いきなり退職届を出すと、あまりにも唐突過ぎて無作法に感じられてしまいます。ですので、口頭で伝えて、『正式に退職が決まった後に、退職届を提出する』ようにしましょう。加えて、有給消化についてもしっかりと伝えておきましょうね。
また、退職の意向を伝えるのは『最低でも3ヶ月前』に伝えるほうが良いです。保育園も代わりの先生などを手配する時間が必要ですので、そのあたりの配慮などをするようにしましょうね。

③退職が正式に決定したら、他の従業員へ伝える

退職が正式に決定したら、同僚などに伝えるようにしましょう。概ね上司から職員全体に伝えるケースが多いですが、お世話になった先輩や上司には直接伝えるようにし、併せて感謝の気持ちも伝えましょうね。また、その際は有給消化についても周知するようにしましょう。退職の旨を保護者・子供たちへ伝えるかは園の方針に従いましょう。

④業務の引き継ぎ

退職する際には、今行っている業務を誰かに『引き継がなければ』なりません。後任の人が決まったら引き継ぎを行いましょう。引き継ぎは『基本的には1ヶ月程度』かかりますので、余裕を持って行いましょう。また、前もって引き継ぎ用の資料を作っておくと便利です。

【引き継ぎする主な内容】
・子供の情報について(家庭の状況などを含む)
・保育内容について
・備品などについて

⑤保険証や社員証などの返却

支給されたものを返却します。
・健康保険被保険証
・社員証やセキュリティーカード(身分証明書など)
・業務マニュアルや個人情報の資料など
・備品(ロッカーの鍵、小物)
・その他(職場から借りているもの) など
返却する必要のないものもありますので、保育園に確認しながら返却を行いましょう。

⑥退職書類の受け取り

退職する際は様々な手続きが必要になり、再就職の際に必要な書類も受け取る必要があります。退職後に自宅等に送付されるものもあるので、予め確認しておきましょう。
・雇用保険被保険証
・源泉徴収票
・離職票
・健康保険資格喪失証明書 など

⑦整理整頓・退職挨拶

退職前日までには、私物はしっかり持ち帰れるように少しずつ『整理整頓』をしておきましょう。
退職日当日もしくは最終出勤日当日は、通常通り業務をし、終業時に職員全員に『退職の挨拶周り』をしましょう。個包装のお菓子などがあると挨拶をしやすくなるかもしれませんね。感謝の気持を伝え、気持ちよく退職日を終えましょう。

⑧退職

晴れて退職です。これからの人生を楽しみましょう!
※どうしても辞められない場合・・・
退職を申し出ても辞めさせてもらえなかったり、無理矢理引き留められたりする場合は『退職代行サービス』を検討しましょう。出社をせずに退職することができますよ。

辞めた後どうする?

保退職後にどのような道に進むのか迷う方も多いでしょう。
退職後のキャリアについてご紹介します。

別の保育園に就職する(保育職を続ける)

保育士の仕事が好きな場合は、『新たな職場』を探しましょう。
前の職場は『どんな理由で辞めたのか』をしっかり確認した上で、その問題をクリアしている職場を探しましょう。待遇面や、面接時の対応、園長と合いそうか、職場の雰囲気などもしっかりと確認して『自分に合った職場』なのかどうか判断しましょう。
また今は、『病院内保育所』や『事業所内保育所』は一般の保育園より待遇や労働条件も良い事が多いのでおすすめです。

資格や経験を活かせる職場へ

保育士でない職業で、『保育士の資格を活かせる』職場は様々あります。
保育士の資格を活かせる職場の一例として、『託児所』『保育ママ』『学童保育』『児童養護施設』『幼児教室』『ベビーシッター』『介護職』などがあり、保育士の経験が大いに活かせるので即戦力として求められますよ。
自治体によっては、保育士の転職や復職サポートも行っていますので、自治体に問い合わせてみるのも良いかもしれません。

異業種へ

保育の仕事に興味がなくなった、嫌になった場合や、別のことに挑戦したい場合は、『異業種への世界へ飛び込む』のも良いでしょう。
保育士の仕事は、『企画力・エンターテイメント性・観察力・芸術性・発想力』などあらゆる能力を持っていないと成り立たないお仕事です。
この能力は様々な仕事で活かす事ができます。異業種で保育士の経験が活かしやすい職業として下記が挙げられます。

【サービス業】

飲食業・アパレル業・イベント関係などは保育士の『コミュニケーション能力』を存分に活かせますし、例えばテーマパークなどのイベント系の職種は子供と接する機会も多いため、より『保育士スキル』が活かせます

【事務職】

保育士とは環境は違いますが、保育士時代の資料作成などのパソコンスキルを活かせます。体力的な負担が少なく継続してまた『安定的』に働きやすいのでおすすめです。

【営業職】

営業職は、対人間のお仕事です。『プレゼン力』や『企画力』『コミュニケーションスキル』を活かす事ができますし、結果が出ればお給料に反映されることもあるので、やりがいも感じられます。

起業する

具体的に挑戦したい物があれば起業や個人事業主として、『新たにビジネスをはじめる』のも良いかもしれませんね。自分でビジネスを始める場合にはしっかりと下調べをしましょう。

転職活動はいつするべきか

理想的な転職をするためには、『転職活動のタイミング』も重要になってきます。在職中に行うか、退職後に行うかでそれぞれの良さがあります。

在職中に行う

【メリット】

収入が確保されているので、『お金の心配をせず、ブランク無し』で新しい職場へ移ることができます。また、転職先が決まっていれば、引き止められたとしても気を強く持つことができます。

【デメリット】

業務が忙しくて、転職を探す気力がないことや、選考試験や面接の日程調整が難しいです。

退職後に行う

【メリット】

仕事で疲れてしまった『心身をしっかりと整えて』職場探しができます。
時間をかけて自分のキャリアを考え直すことや、情報収集ができます。また、同時期に複数の選考試験や面接日程調整がしやすいです。

【デメリット】

離職期間が長くなるにつれて働く意欲がなくなることもあります。
また、転職活動が長くなると『収入がなく経済的に不安に陥ってしまう』ため、自分にマッチした職場かどうかをしっかりと見極めることなく内定を承諾してしまう可能性もあります。また、無職の期間が長いとマイナスの印象を抱かれる可能性もあるので気をつけておきましょう。

仕事探しのコツ

退職前、退職後でも『一人で転職活動』を行うのは『なかなか大変』です。
個人での転職活動をする場合、園の人間関係や雰囲気、残業時間などの情報を『直接聞きにくいもの』なので情報を集めるのはなかなか『難しく』、転職・再就職に対する不安を解消するのが難しいかもしれません。そこで活用したいのが【人材紹介サービス・転職サービス】です。

【人材紹介・転職サービス】を使うメリット

保育士もしくは、保育士スキルを求めている求人はたくさんあります。
もちろん自分の力で仕事を探すのもよいですが、多数の中からあなたの『理想の職場』を見つけるには数が多すぎるし、園の人間関係や雰囲気などは『自分で調査』することはなかなか難しいことです。
また、在職の場合は、なかなか『就職活動に時間が割くことが難しい』です。
【人材紹介・転職サービス】を利用することで、一人ひとりに担当のアドバイザーがつき、就職サポートを行ってくれます。自分の希望を事前に伝えることで、その『条件に沿った職場・仕事』を紹介してくれます。
特に、『異業種への転職』を考える場合は、自己応募ではかなり難易度が高いため、転職の専門家であるプロに任せることをおすすめします。
あなたの理想に合わせて、一緒に仕事を探してくれますよ。もちろんお金もかかりませんよ。

①スタッフの年齢層・職場の雰囲気が事前にわかる

担当のアドバイザーが実際の職場へ足を運び、『職場雰囲気や職員の年齢層、人柄など』求人票の情報だけでは知ることのできない『生の現場情報』を収集し、紹介してくれます。気になることも事前に質問することができ、それを踏まえた上で就職先を考えることができます。また面接前に園を見学することなども可能なので、『自分の目と肌』で園の雰囲気を感じることができます。

②給与・就業条件の交渉

働く際に大切な『給与や勤務時間、勤務地などの就業条件』担当のアドバイザーが代わりに『交渉』してくれます。他にも、『直接伝えにくい希望』等も、アドバイザーを通して言うことが出来ます。
また、就職を希望するあなたの『人柄や熱意』など、履歴書だけでは『伝わらないアピールポイント』もアドバイザーが直接先方へ伝えてくれます。

③履歴書の書き方・面接のアドバイスなど就職前後のフォロー

面接日の日程調整、面接への同行、履歴書の書き方や面接時のアドバイスなどもサポートもしてくれるのはもちろん、実際に働いた後も『雇用条件には相違がなかったか』など、万が一の場合の対応や、就職後の人間関係トラブルなどについてもフォローしてくれますよ。

④保育園側もメリットがある

保育園側も、保育園の理想とした保育士を獲得したいものです。
そのため求職者と同じように【人材紹介・転職サービス】を通じて理想の保育士を獲得しようとします。
そのため【人材紹介・転職サービス】を通じて求人を出している所も多く、通常公開されていないような求人も多くあります。

転職を決めている・検討しているのであれば、下記に一度登録してみてはいかがでしょうか?
保育士ならではの悩みや相談ごともしっかりと聞いてくれますし、『自分が求めている働き方』や『理想の職場』に明確にすることができますよ。
仕事が辛くなる前に、まずは登録だけしませんか?転職するかはその後に決めても大丈夫です。

保育士の仕事は、身体的にも精神的にもタフな仕事であることは間違いありません。
ですが、子供たちの『笑顔』や『成長』を感じられるのも『保育士ならではのやりがい』であり、『何物にも代えがたいもの』であることも間違いありません。
環境・待遇が悪ければ、違う園に転職して環境を変えることで、『より充実した保育士ライフ』を過ごすことができますし、もし、保育士の仕事以外の仕事に挑戦したいのであれば『異業種へ挑戦する』こともとても良いことです。
どんな選択をしても『あなたの経験は絶対に無駄になりません』。まずはあなた自身に向き合って考えること、そしてあなた自身が健康に毎日を生きていくことを大切に考えましょう。充実した人生を過ごせますように祈っています。

サクシードってどんな会社?

私たちサクシードは、
教育・福祉に特化した、無料の
転職サポートサービスを運営しています。
求人のほとんどが非公開求人
登録していただいた方に、ご希望に
合ったお仕事をご紹介いたします。

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