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企業内保育所が人気なんです! 仕事内容は?一般保育園との違いは?給料は?求人は?

最終更新日:2021.07.19

様々な企業で、企業内に保育施設を設ける『企業内保育所』の導入が進められています。
『企業内保育所』は、子供を預ける保護者のみならず、保育士からも人気です。
『企業内保育所』とはどういう保育所なのでしょうか。一般の保育所との違いを交えながらご紹介していきます。

企業内保育所(事業所内保育所)とは

『企業内保育所』とは、企業の福利厚生の一環で、主に『自社の従業員が就業中に子供を預けられるように、企業の施設内または近隣に設置する保育施設』のことです。勤務先に保育園が併設されているため、送り迎えの手間が省け、子供を持つ従業員から高い支持を得ています。

背景・目的

女性の社会進出や核家族化が進み保育需要が高まっているなか、保育所に入所ができない待機児童が増加しています。そのため、働きたくても働けず、子供の保育園に入所ができないために『仕事を辞めざるをえない』というような、問題が顕になっています。
このような状況の中で、子育て世代が『仕事と育児を両立』できるように、出産後の『早期の仕事復帰』のため、企業が施設内や近隣に保育所設置するようになりました。
子供がいても安心して働けるので、従業員は会社への満足度も増しますし、求人をかけた際の企業イメージアップ、保育の受け皿を増やすという面でも社会貢献という目的もあります。近年、全国の企業が導入・開設を進めており、これから数が増えることが予想されています。

企業内保育所の種類

企業内保育所は4つの種類に分けられます。

◎事業所内保育所(認可保育所)

国から定められた基準を満たしており、自治体から認可を受けている企業内保育所が『事業所内保育所』です。『事業所内保育所』は認可保育所に分類され、国の取り組みである『地域型保育事業』の一環として実施されている認可保育事業です。
企業の従業員向けに設置する保育施設ですが、地域型保育事業の一つなので、その地域で保育を必要とする子供を受け入れる「地域枠」の設定が必要です。また、制度上0才児~2才児までの低年齢児を受入対象としているため、3歳児以上の子供が入所するための連携施設を設定することが求められています。自治体によって認可されているため、運営費など助成金が支給されます。

◎企業主導型保育所(企業主導型保育事業)

待機児童問題解決の一環として、平成28年に国によって定められた制度「企業主導型保育事業」の対象となる施設が『企業主導型保育所』です。
『事業所内保育所」と違い、企業が従業員向けに保育サービスを提供する際に、自治体の認可がなくても助成金が支給されます。
認可外であるものの、一定の基準を満たせば認可保育施設に近い助成金を受けられるので多くの企業で導入され、施設数が増えてきています。
また、保育形態も自由に設定することができるのも特徴です。

◎認可外保育所

企業内保育所の中で国の基準を満たしていない保育施設は『認可外保育所(無認可保育所)』となります。各地方自治体によって異なる基準があり、設置については届出や報告の必要はありますが、『認可外』なので、高い基準を満たす必要がなく認可保育所よりも立ち上げやすい傾向にあります。しかし、助成金や補助金などがもらえないというデメリットもあります。

◎託児所

企業内イベントや会議中のみ比較的短時間の一時預かりを行う場合は『託児所』です。
乳児期のみを対象としていることが多いです。扱いとしては認可外保育所と同様で、助成金補助金などがもらえません。

企業内保育所の設置形態

『企業内保育所』は様々な形態で設置されています。

企業内保育所の特徴・一般保育との違い

企業内保育は、一般的には福利厚生の一環で提供されています。
「子供の保育をする」ということでは一般の保育園との違いはありませんが、特徴的な違いについてご紹介します。

勤務時間

企業内保育所は、その企業内・その近隣に設置されることがほとんどです。
一般の保育園では「月曜から土曜日の午前7時30分~午後6時30分」までが一般的な保育時間です。そのあとの時間は延長保育が実施されます。
企業内保育所の保育時間は、「月曜から金曜日の午前8時30分~午後6時30分」という完全週休二日制や、「365日24時間」という保育時間のところもあります。
あくまで、企業で働く従業員の子供を対象としているため、その企業の営業時間に保育時間を合わせます。なので、企業がお休みであれば、保育所もお休みなることが多く、土日に忙しいサービス業であれば、土日に子供を預かることや、工場などの24時間勤務の会社の場合は夜間のお泊まり保育が必要です。
保育士は企業の営業時間に合わせた勤務(シフト勤務)をします。企業の営業時間が保育時間に直結しているので、保育時間が流動的になるのが一般保育園との勤務の時間に違いです。

保護者との距離が近い

企業内保育所は企業内、その近隣に設置されているので、その企業の従業員である『保護者との距離が近い』という点が一般保育園との違いです。
急な発熱や怪我などの際に、すぐに保護者と連絡がつきやすく、また休憩中に授乳をしに来るお母さんがいたりなど、保護者との距離が近く、親子の結びつきをより強く感じられます。

少人数保育・異年齢保育

企業の規模によりますが、従業員の子供の数も限られているので、少人数の子供を預かることが多いです。また、子どもの年齢もバラバラなことも多いので、年齢ごとのクラス分けが難しく、一つのお部屋で様々な年齢の子供を保育する『異年齢保育』を実施することが多いのも特徴の一つです。

イベントが少ない

施設自体が小規模なので、保育人数も少なく、子供の受け入れ時間の拡大を優先させるため、大きなイベントが少ない傾向にあります。
イベントが少ないので、その準備などがなく書類仕事や事務作業が少ない傾向にあります。

預かる子どもが変わることがある

24時間営業している企業の企業内保育所は、保護者の勤務シフトにより子供の登園時間や降園時間が変わります。そのため毎日同じ時間に同じ子どもが来るわけではなく、日によって子供の顔ぶれが変わることもあります。

企業内保育の働き方・魅力

企業内保育所で働く際、どんな魅力があるでしょうか。

給与・待遇が良いことが多い

地域や企業の規模によりますが、企業内保育所は給与や待遇が良いことが多いです。
企業内保育所に勤めることは企業の一員となるので、従業員と『同じ水準』での給与や、ボーナスを支給される可能性もあります。また、家賃補助や社宅制度、社員食堂利用など一般従業員と同等の福利厚生が受けられることもあります。企業と同じ水準の待遇で保育士の仕事をできるのは大きな魅力です。
また、夜間勤務がある場合などは、夜勤手当、早朝手当で高収入が期待できます。

じっくり向き合う保育

企業内保育所は小規模な施設が多く、保護者も近くで働いているので、顔を合わせることも多く『アットホームな雰囲気』で保育をすることができます。
子供の人数が少なく、施設も広くないことも多いので、子供一人ひとりに目が届きやすく、深く『じっくり向き合った保育』を目指せます。また保育士同士の距離も近く、よりアットホーム感の雰囲気となります。

保育士の負担が比較的少なく、残業も少ない

企業内保育所を設置する企業は、労働時間を厳守する傾向が強いため、サービス残業がなく、残業時間も少ないことが多いです。
大きな行事も少ないため、その準備のための残業や持ち帰り仕事、休日出勤がないということにもつながっています。
また、夜間勤務のあるシフト制の場合も、引継ぎ時の申し送り程度で残業などをすることはないです。比較的保育士の『負担が少なく』、一般保育園にない『きっちり』としているところが大きな魅力です。

保護者との連携(人間関係のトラブルが起きにくい)

企業内保育所は、保護者との距離が近いので、子供が病気や怪我をしてしまった際、緊急の連絡が取りやすいというメリットがあります。
また、同じ企業に所属しているので、保育園に対するクレームなどの問題も起こりにくく、保護者同士のトラブルも少ないので、人間関係や対人問題に悩みにくいです。
近くで保護者が働いているので、企業で働いている保護者を「保育」という形で支えているという実感・やりがいもとても感じやすいです。

プライベートが充実(土日休みが多い・休みが取りやすい)

企業内保育所は企業に合わせて運営されるので、土日祝日がお休みなることが多く、カレンダー通りに働くことができることが多いです。
また、一般企業と同じように予め有給取得の計画を立てておくことで、一般保育園に比べても有給休暇が取りやすい傾向にあります。お休みをしっかりと計画的に取ることができるので、プライベートとの両立が図りやすいという魅力があります。

新しい施設が多く、設備や仕組みが揃っている

企業内保育所は最近設置された施設が多いので、キレイなところが多く、最新の設備やICTの仕組みが整っていることが多いです。業務効率化も図られており、仕事を効率的に進めることができ、保育士の仕事のモチベーションも保ちやすいです。

通勤に便利な立地

企業内保育所を設置する企業はある程度の従業員を抱えていることが多いので、通勤に便利なオフィス街や駅前などに設置されているので、通勤に便利な場所に立地することが多いです。

デメリットに感じること

一般保育園にはない魅力がありますが、デメリットに感じる場合もあります。

企業の業績が保育所運営に影響が出る

企業の業績が悪い場合は、企業内保育所が閉鎖される可能性もあります。
あくまでも福利厚生なので企業の業績に保育所が左右されるので、変化が激しい業界の企業内保育所だと安定的に働けない可能性もあります。

保育の環境不足を感じる場合も

企業内保育所は施設内やその近隣に設置されているため、保育所として独立して設置されていないことが多いです。そのため園庭がない、プールがない施設が多く、設備やスペースに制限がかかる場合が多いです。また、保育を優先に作られた施設ではないことから、コスト削減としてお金をあまりかけられていないところも多く、のびのびとした環境で保育をしたいと考えている場合は閉鎖感を感じるなど、保育の環境不足を感じるかもしれません。

物足りない・やりがい

行事やイベント少ないため、保育内容に物足りなさを感じることもあるかもしれません。
イベントに携わりたい保育士は物足りなさを感じるかもしれません。また、少人数での保育のため年齢別保育ができないこともあるのでいわゆる『託児保育』に近い形態になります。保育計画に則った保育が出来ないことや、新しい保育への取り組みを行うことも少ないので、保育士の仕事として物足りなさを感じれないこともあります。

経験が積みにくい

政府が進める保育士の『処遇改善等加算』という制度に則り、キャリアアップを目指すのであれば「認可保育園」での実地経験が必要です。企業内保育所は小規模な認可外保育園も多く、キャリアアップに必要な経験を積めないこともあります。

夜勤などの可能性

夜勤がある企業の企業内保育では、夜間保育が行われます。
夜勤は夜勤手当がつくので高収入が見込めますが、日勤と夜勤とを繰り返す変則的なシフトにストレスを感じる場合はデメリットになります。

企業のルールに合わせなければ

企業内保育所は企業のルールに合わせて運営されます。
なので、保育以外での報告書等の提出書類や、会議に参加しなければならない可能性もあります。企業の風土と、働く保育士がマッチするかどうかが働きやすさに直結します。

むいている人

企業内保育所は一般保育に比べると少し独特な保育所です。
下記のような人は企業内保育所に向いているかもしれません。

保育スペースも狭く、子供の数も少ないので、体力がない人や、子育てをしながら働きたいと考えている方にも向いているでしょう。

働きたい場合は

企業内保育所で働くにあたっては、特別な資格が必要というわけではありません。
保育士資格を持っていなくても働くことができる場所もあります。

探す際に気をつけるポイント

◎企業の安定性

給与面・待遇面のメリットが多い企業内保育所ですが、企業の業績に左右されるので、高待遇で安定的に働きたい場合は『大手企業の企業内保育所』を探すことが一つのポイントとなります。昔からある大手企業は、経営基盤が安定しており、優良企業であることが多いです。名前が知られていない大手企業、優良企業も多くあるので、企業内保育所を探す際は、よく調べるようにしましょうね。

◎勤務時間・労働環境

これまで紹介してきた通り、企業の環境によって保育士の環境が変わります。
従業員の労働環境が良くない場合は、保育士も同水準になる可能性が考えられます。企業の環境・営業時間がライフスタイルにマッチしているかをしっかりと確認しましょう。

◎福利厚生

福利厚生や給与が充実している企業内保育所ですが、企業の規模によっては待遇が異なることもあるため、事前の確認が必要です。

企業内保育所の求人の探し方

企業内保育所は給与・待遇も良いので倍率が高く、求人が出ればあっという間に応募が殺到し、すぐに採用が決まってしまいます。
なので、根気強く求人を探し、求人が出た際にすぐに応募する必要があります。

コーディネーターを利用する

公開求人から企業内保育所を探すのも良いですが、先述の通り応募が殺到するので、保育士転職コーディネーターなどから『非公開求人』を紹介してもらう方が良いです。
また、大手企業が企業内保育所を新設する場合は非公開で求人を出すことが多いです。
保育士転職コーディネーターは『無料』で登録・利用することができ、登録しておくことで、条件にあった求人が出た場合にコーディネーターがお知らせしてくれます。
実際に良い求人が見つかった場合にも、先方への条件交渉など、入植前後のフォローをしてくれます。待遇の良い企業内保育所を探している場合は、積極的に利用したいものです。

この記事では企業内保育所の特徴・魅力についてご紹介しました。
一般企業ならではの『高水準の待遇や給与』が魅力的で、子供一人一人にじっくりと向き合った保育ができることもすごく魅力的で、一般保育では経験できないやりがいも感じられるかもしれません。
新しい職場を検討している場合や、ライフワークバランスを重視したいなど、少しでも興味がある場合は一度検討してみてはいかがでしょうか。

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