学校ボランティアに興味がある方へ。種類や始め方、おすすめの活動は?
「学校ボランティア」と聞いて、みなさんは何を思い浮かべますか?
「地域のゴミ拾い」
「小学生のときに、門の前で旗を持って見守ってくれたおじさんやおばさん」
など、誰もがボランティア活動に接した経験はあると思います。しかしその一方で「学校ボランティアに興味があるけど、どのような活動があるのか分からない」と疑問に感じている方も多いのではないでしょうか?
そこで本記事では、学校ボランティアの内容と種類、報酬や探し方、トレンドであるICT支援員(有償ボランティア)の仕事内容についてご紹介します。
学校ボランティアに興味のある方は、自分のスキルを活かせるようなボランティア活動が見つかるかもしれませんよ。
学校ボランティアとは
学校を地域に開き、教育の質の向上を目指す活動
学校ボランティアとは、単刀直入に言えば「学校の教育活動や環境整備を支援する活動」です。
ポイントは「学校の地域への開放」「教育効果の促進」「教員の負担軽減」です。
学校ボランティアの目的
子どもたちの教育を学校、家庭、社会と個別で行うのではなく、学校を地域に対してオープンにしながら三位一体となって教育活動を推進すること
学校ボランティアの効果
・子供たちが社会の様々な大人と接することで、多様な経験や規範意識、コミュニケーション力を養うことができる
・近年問題視されている、先生の長時間労働問題が軽減される
※実際に一定の効果を出しており、およそ9割の小中学校がボランティア活動により学校の水準の向上に効果があったと評価しているそうです。(文部科学省調べ)
学校支援ボランティアによる効果「平成26年度全国学力・学習状況調査」(文部科学省調査)
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/054/siryo/__icsFiles/afieldfile/2015/12/10/1364954_03.pdf
メリットは、自身の経験や知識で人の役に立ち、視野が広がること
一見すると学校側のメリットばかりが考えられがちですが、ボランティアの担い手にもメリットがあります。
それは、自身の経験や知識を人のために役立てられ、さらに視野が広がることです。
ボランティア活動は「自分ができることをする」というのが基本的な考え方。IT知識や子育て、学業など、これまでの経験を活かせるものを選んで活動することができます。どのような活動内容があるのかは後述しますが、実際にボランティア活動をした方からは、次のような感想が挙がっています。
ボランティア経験者の声
・「読み聞かせ活動で、子どもたちの表情が豊かになったと感じています。」(学習支援活動)
・「学校のことをよく見て、深く知ることができるのがよいです。」(学習支援活動)
・「英語の教員を目指しているので、外国語活動の補助ができることは楽しく、ネイティブの英語を身近で聞くこともできて、とても良い経験になります。」(学習支援活動)
・「この活動に参加することで、区や地域の情報を知る機会が増えたことが良いことです。」(環境整備活動)
学校ボランティアに取り組むことの醍醐味は、自分ができることをした結果、生徒や学校の先生が喜んでくれること、また、自己実現や生きがいの一つになっていくことと言えるでしょう。
学校ボランティアの種類や報酬・始め方
学校ボランティアの種類は、学習や部活動支援、環境整備、安全指導など様々
では、学校ボランティアの活動にはどのようなものがあるのでしょうか?
学校や地域によって異なりますが、活動内容としてはおおまかに5つあります。
学校ボランティアの活動内容
(1)学習支援活動
・読み聞かせ、計算、そろばん、理科実験補助、戦争体験の話、税の話、 地域の歴史学習、英文法指導補助
・ミシン、調理実習、裁縫、電動糸ノコ、 彫刻刀の使い方、水泳、球技、陸上、 器械運動
・楽器指導、合唱指導、琴、 尺八の演奏
・総合学習時の発表の仕方、 調査集計の仕方、道徳活動、学級活動、 けん玉など昔の遊びの指導
・パソコンの指導(ワープロソフト、 インターネットなど)
・校外学習の引率補助 、放課後の補習学習/支援 など
(2)部活動指導
・放課後の部活動の指導補助、練習試合引率補助、試合の審判 など
(3)環境整備
・花壇の整備、樹木の剪定、学校農園 の維持管理
・図書の整理・貸出
・プールの清掃 ・校舎の補修、遊具の塗装
・パソコンの管理、ホームページの作成・更新 など
(4)登下校中の安全指導
・登下校中における通学路の安全指導 ・学区内の安全パトロール など
(5)学校行事の開催等
・学校行事等のボランティア (会場準備、片付け等) 、行事の写真撮影、ビデオ撮影 など
学校ボランティアの始め方は、学校や地域コーディネーターに相談するか、ボランティア団体を見つけること
学校ボランティアの始め方には、2つの方法があります。
1つ目は、ボランティアをしたい学校もしくは地域コーディネーター(学校とボランティア間の連絡調整役)に問い合わせをすることです。基本的な流れとしては、相談をしながら活動内容を決め、事前の打ち合わせを経て活動スタートになります。(地域コーディネーターの連絡先が分からない場合は行政のホームページから問い合わせをしてみるとよいでしょう。)
2つ目はボランティアを紹介してくれる団体経由で参加する方法です。
東京であればTEPRO Supporter Bankと(ティープロ サポーター バンク)いう、東京学校支援機構が運営するマッチングサービスがあります。登録をするとボランティア活動をしたい人に学校を紹介してくれます。全国規模でしたら、activo(アクティボ)というactivoは国内最大級のNPO・社会的企業のボランティアの募集サイトがあるので、参考にしてみてください。
ボランティアを紹介している団体
一般財団法人東京学校支援機構(ティープロ サポーター バンク)
https://www.tepro.or.jp/applicant/activity.html
activo(アクティボ)
https://activo.jp/
学校ボランティアの報酬は、無償と有償の両方がある
次に報酬についてです。「え、ボランティアなのだから無償じゃないの?」と思われた方もいるかもしれませんが、学校ボランティアには無償のものと有償のものがあります。
報酬は地域や募集案件によって異なりますが、例えば下記のような案件があります。
学校図書館指導員の例
<内容>学校図書館の環境整備・貸し出し及び読み聞かせなどの読書指導の補助を行う
<活動内容>1日5時間以内、週2日程度
<報酬>1時間1,300円
スクールボランティアの例
<内容>放課後や夏季休業中に実施するアフタースクール・サマースクールにおいて、国語・算数・数学・英語等の基礎的な学習の指導補助を行う
<活動内容>1日2、3時間程度で不定期
<報酬>1時間1,300円
学校支援ボランティアならICT支援員がおすすめ
ここまでで、学校ボランティアの活動内容は様々あること、報酬が支払われるものもあるということが分かりました。
ではいったい、どのボランティア活動をすればよいのでしょうか?
基本的には「自身の経験が活かせるもの」「興味のある活動」を選ぶと良いです。
なお
・教育現場の仕事に関心がある
・一般企業でのオフィスソフトなどを使ったオフィスワーク経験がある、またはエンジニア経験がある
という方には、「ICT支援員」をおすすめします!
ICT支援員とは、教育現場のICT化を推進するお仕事なのですが、残念ながらあまり知られていません。次からは「ICT教育」「ICT支援員の仕事内容」について説明していきます。
未来に向けた教育「ICT教育」に関わることができる
ICT教育とは、「情報通信技術(ICT)を活用した教育」のことです。
世界のICT化に伴い、日本も遅れをとらないよう教育改革が進められています。教育改革の一環として、小中高等学校では教育のICT化が推進されています。
ICT活用授業の例
・国語
生徒一人ひとりが、オリジナルの物語を作り、それを元に動画を制作する。PCやタブレット等で動画編集ソフトを使い、自分で作った話に画像や音声を添えて、より伝わるものになるように工夫する。
・算数
いろいろな三角形の中から、辺の長さに着目して三角形を分類し、その理由を相手に説明する。デジタルカメラ・タブレットPC・電子黒板を活用して、具体物を操作しながら分類わけし、画面を見せ合いながら意見の交換を行う。
上記のような授業に関して、学校の先生にICT機器の活用をサポートするのが、ICT支援員の主な仕事です。先生の中にはICT機器に不慣れな方もいるので、そういった先生方をサポートします。
では、具体的にどのようにサポートするのでしょうか?
ICT機器を使った授業サポートをする
ICT支援員に求められる役割は、具体的に次のとおりです。
具体的な仕事内容
・先生や生徒の、PCやICT機器操作の補助
・セキュリティ対策のサポート
・授業で使うハードウェアやソフトウェアの操作指導
・授業前のCT機器の確認 など
ネットワークやセキュリティを専門に仕事をしていた方はもちろん、仕事でオフィスソフトやオフィス関連機器を使ったことのある方も、十分活躍できるお仕事です。
また、上記からわかるように、ICT支援員は授業を行いません。あくまでもICT機器に関して先生のサポートをするのがICT支援員の仕事にです。
くわしくはこちらのページを御覧ください。
ICT支援員の仕事内容
https://www.succeed-jinzai.jp/blog/category/kyouiku/016/
ICT支援員として教育現場で働きたい方へ
サクシードでは、国が推し進める「子どもたちの学びを保障する」ための環境づくりを支援するため、全国の小中学校・高校に、教員、ICT支援員等を紹介するサービスを行っています。(ボランティアではなくお仕事のご紹介をしています)
資格なしでも、ICT支援員として活躍できる場合も
実は私立学校を中心に、資格をとらなくてもICT支援員として活躍できる場合があります。教育機関によっては、オフィス勤務経験や学校現場への理解がある人であれば、ICT支援員として採用することがあるのです。それほどICT方面に明るい人材が枯渇しているともいえるでしょう。
ICT支援員の求人例
【募集職種】
PC・タブレットを使った授業のサポート(未経験OK)
【仕事内容】
授業の際に使うタブレット端末やパソコンが問題なく作動するかの確認や、生徒が使用する際のサポート、ネットワーク接続トラブル等があった際に対応、タブレット端末を活かした授業内容のアドバイス、など
【応募条件】
教員・生徒とのコミュニケーションが円滑に図れること
他にどのような求人があるのか気になる方は、教育業界の就職・転職・バイト求人情報【教えるシゴト(教える仕事)】をご覧ください。
ICT支援員の求人特集|教育業界の就職・転職・バイト求人情報【教えるシゴト】
ICT支援員になりたい方を応援します
現在サクシードでは、ICT支援員として働きたい方を募集しています。
ICT支援員認定試験合格者はもちろん、そうでない方も、ご登録・ご活躍いただけます。
実際に、次のような方たちが登録されています。
・Google 認定教育者
・教育情報化コーディネータ(ITCE)
・ITパスポート等のIT系の資格
・企業や自治体等でのICT支援に関連する実務経験がある
副業/本業、フルタイム/パートタイムは問いません。「自分が当てはまるかも」と思った方はお気軽にご登録ください。(登録すると、非公開求人の紹介を受けられます)
いかがでしたでしょうか。学校ボランティアには無償と有償があること、最近では「ICT支援員」という選択肢があることが分かりました。自分の興味やスキルを活かせる、充実したボランティア活動ができると良いですね。
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